先日、「ゴッドファーザー」を久しぶりに観ましたので、すごいなと思った点を書きます。有名すぎる映画なので、今更説明する必要もないですが、米国マフィア映画の代表とも言える作品です。因みに観たのはゴッドファーザーの1です。 結婚式のシーンを冒頭に…
ゴッホ(1853~1890)を紹介します。後半です。 ゴッホは風景を見たままに描くのではなく、自身の内面に抱える感情を風景に投影させて描きました。つまり彼にとって、絵を描くことは心情を吐露する手段だったように思えます。3つのトピックで彼の内面に迫って…
こんにちは。本日はゴッホ(1853年~1890年)を紹介します。 有名すぎる画家であり、1度では紹介しきれないため、前半と後半に分けて紹介します。今回は意外と知られていないことも含めて3つのトピックで紹介していきます。 次回の後半ではゴッホが絵画に込…
こんにちは。本日は池波正太郎の「映画を見ると得をする」になぞらえまして、絵画を見ると得をする理由について考えていきたいと思います。 これを機に、絵画に興味を持つ方が増えてくれれば嬉しいなと思います。絵を沢山載せましたので、それを見るだけでも…
唐突ですが、私はお酒が殆ど飲めません。 全く飲めない訳ではないですが、概ね生中1杯で酔う程度の耐性です。ビールを飲んで美味しいと思うのは最初の一口だけです。スーパー等でお酒を買うことも友人の来訪等を除いては、まずありません。 そんな私が、下…
経済成長という呪い(ダニエルコーエン、東洋経済)の書評です。著者はチュニジア生まれのフランスを代表する経済学者で、本書は2015年にフランスで出版されたものです。 あらすじ 20世紀では産業革命による物質面の豊かさが人々に希望を与えてきました。し…
3ヶ月ほど放置してしまいましたが、また再開していきたいと思います。 トリュフォーの思春期(フランソワ・トリュフォー監督 1976年 フランス)の紹介です。フランスの地方都市に住む小学生たちの夏休み前の日常生活を、オムニバス形式で描きます。 沢…
少し更新が滞ってしまいましたが、今回はクールベ(1819年~1877年)を紹介します。 クールベは写実派(リアリズム)に属します。「写実」の名のとおり、見たものを見たままに描くというのが特徴です。 印象派以前の19世紀フランスにおいては、アングル等の…
先日は、アングルを紹介しましたので、今回はアングルのライバルとして紹介されることの多い、ドラクロワを取り上げます。 アングルは新古典派主義に属します。新古典派主義は古代ギリシャ・ローマ時代の美を理想とする立場です。これまでも評価されてきたこ…
本日はアングルとその代表作を紹介します。 アングル(1780年~1867年)はフランスの画家です。新古典主義に属します。 新古典主義と言えば、伝統や格式を重んじ、印象派のアンチテーゼとして絵画界に君臨していました。(因みに、ドラクロワ率いるロマン主…
本日は、ゴーギャンと彼の代表作の紹介です。 サマセット・モームの「月と六ペンス」では、主人公の芸術家が安定した生活を捨てて芸術へ傾倒していく破滅的人生が書かれています。この主人公のモデルはゴーギャンだと言われています。 まさに、ゴーギャン(1…
歩いても 歩いても(是枝裕和監督 2008年 日本)の紹介です。 キャッチコピーは「人生はいつもちょっとだけ間に合わない」 長男の15周忌で集まった横山家の家族団らんと、その裏にある感情の機微を描いたホームドラマです。 なんと、阿部寛と夏川結衣の、「…
本日は、ロートレックとその代表作の紹介です。 ロートレック(1864~1901)はフランスの画家で、後期印象派に分類されます。 フランス最古の貴族の出身ですが、血族婚を繰り返したために骨が形成不全となり、少年期の骨折をきっかけに足の成長が止まってし…
本日はカラヴァッジオと彼の代表的な絵の紹介です。 カラヴァッジオ(1571年~1610年)はイタリアの画家で、バロック様式の先駆けの画家と言われています。 バロック様式とは主に17世紀に流行した画風で、劇的な明暗や肉体を豊満に描くことが特徴です。カラ…
今回はいつもと趣向を変えて、私の好きなドラマをだらだらと挙げていこうと思います。 何を載せようかと好きなドラマを挙げていったら、全てフジテレビでした。 昔はバラエティのイメージが強かったフジテレビですが、ドラマも強力なコンテンツだったと思い…
本日は、アラバマ物語(ロバート・マリガン監督 1962年 アメリカ)の紹介です。1930年代のアメリカ南部を舞台に、グレゴリー・ペック演じる弁護士アティカスが関わる裁判を通して、人種差別や不条理さを描きます。アカデミー賞の主演男優賞、脚色賞、美術賞…
印象派はモネやルノワール等の画家の作品で有名です。風景や市民の生活が彩り鮮やかに描かれており、単純に絵そのものを直感的に楽しむことができます。歴史や神話等の知識が不要なため、日本人にも親しみやすく、西洋絵画の中でも人気のジャンルです。 因み…
映画を見ると得をする(池波正太郎、新潮文庫)の書評です。鬼平犯科帳や剣客商売等の作品で知られる池波正太郎は、自分のことを映画狂(シネマディクト)と評するほどの映画好きでした。氏の映画に対する考え、鑑賞の視点、映画の効用等をまとめたものが本…
旅情(監督デヴィッドリーン 1955年 イギリス・アメリカ)の紹介です。キャリアウーマンの女性がヴェネツィアでのひとり旅中に、現地のイタリア人男性と恋に堕ちる映画です。主演はキャサリン・ヘプバーンです。 ストーリー アメリカで秘書をしている38歳独…
今回紹介する映画は「禁じられた遊び」(ルネクレマン監督 1952年 フランス)です。アカデミー賞名誉賞(後の外国語映画賞)を受賞しています。尺は1時間42分。 第二次世界大戦期のフランスの田舎を舞台に、少年と少女の交流を通して戦争の悲惨さを描いた映…
昨日の記事では「裸のマハ」を例に、裸婦画について触れました。 今回は、さらに裸婦画について掘り下げていきたいと思います。 ambf.hatenablog.jp 「裸のマハ」登場までは、画家は神話や宗教等にかこつけて裸婦画を描いてきました。単なる女性の裸婦画にな…
本日は、私の特に好きな作品である、スペインの画家ゴヤが描いた「裸のマハ」を紹介します。 ゴヤ「裸のマハ」 セクシーなお姉さんが横たわった、官能的な絵画ですね。これは18世紀末~19世紀初頭に描かれたと言われています。 この絵画の最も特筆すべき点は…
先日、映画「アンタッチャブル」を見てきました。1987年のアメリカ映画です。 ストーリー 禁酒法時代のシカゴは、アルカポネとその子分のギャング達に牛耳られていました。シカゴを浄化するために、カポネ逮捕に奮闘する捜査官チーム「アンタッチャブル」と…
当たり前の話ですが、現在、私たちが美術館や書籍等で見ることのできる西洋絵画の殆どは、画家が描いたものです。主体Aが画家に作品の制作を依頼し、画家は報酬を受け取ります。 仕事ですから、画家は自分の描きたいテーマを自由に描けるわけではありません…
招かれざる客(スペンサートレイシー監督 1967年)の感想です。 概要 白人女性と黒人男性との間の、人種差別に翻弄される愛を描いたアメリカ映画です。第40回アカデミー賞では10部門の候補となり、娘の母親役を演じたキャサリンヘプバーンが主演女優賞を獲得…
寛容論(ヴォルテール著 光文社古典新訳文庫)についての感想です。 本の概要 フランスの思想家ヴォルテールが、「カラス事件」を題材に、寛容であることの大切さを説いた本です。 カラス事件 1762年フランスのトゥールーズ市にてジャン・カラスが息子殺しの…