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【映画の感想】招かれざる客

招かれざる客(スペンサートレイシー監督 1967年)の感想です。

 

概要

 白人女性と黒人男性との間の、人種差別に翻弄される愛を描いたアメリカ映画です。第40回アカデミー賞では10部門の候補となり、娘の母親役を演じたキャサリンヘプバーンが主演女優賞を獲得しました。

 

トーリー

 大学生の白人娘ジョアンナはハワイでのひとり旅中、エリート黒人医師プレンティスと恋に落ちる。2人は帰国後そのまま、サンフランシスコにあるジョアンナの両親の家に挨拶し、結婚することを伝える。急な結婚報告に加え、相手が黒人であることに戸惑う両親。プレンティスは数時間後にはスイスへ仕事で行かねばならず、同行するから今日中に了承してほしいと言うジョアンナ。やがてプレンティスの両親も駆けつけ、こちらも婚約相手が白人であることに驚く。

感想

 人種差別を軸に、恋愛を描いた良質な映画。とても面白かったです。感想を箇条書きで述べていきます。

 

  • 話が急すぎる

娘がハワイに旅行に行き、元気に帰ってくると思ったら、婚約相手を連れてくる。これだけでも驚きですが、さらに白人ではない。極めつけは「今日中に結論を出せ」と言う。もう完全にキャパオーバーです。時間を掛けて少しずつプレンティスを理解していけば、円滑に結婚できると思いましたが、それでは順調すぎて映画になりませんね。

プレンティス医師は高名な大学を卒業し、世界的に活躍しているエリート医師です。さらに性格もいい。母は序盤から娘を尊重し、また、プレンティスを信頼し、結婚に賛成します。

 しかしながら、父が最後まで反対します。面白いことに、ジョアンナの父はサンフランシスコの新聞社の社長です。新聞では「人種差別反対」を論調としています。このことからジョアンナも結婚を快諾してくれると思い、自信満々に父に紹介します。紙面では差別反対を謳っていた父も、いざ現実に自分の身になると、結婚に難色を示します。友人の牧師が「見損なったぞ」とかもっと酷いことも言うのですが、それでも父は結婚を渋ります。この葛藤が映画に深みを添えます。

  • アイスクリームのメタファー

 そして、私がこの映画で1番好きなシーンです。ジョアンナ父が気分転換に近所をドライブし、アイス屋でアイスクリームを食べるシーンがあります。以前この店で食べて美味しかったものと同じ味を注文しようと思うのですが、味の名前が思い出せません。店員の助けも受けて、出てきたアイスは違う味でした。しかし父は「これはこれでうまいな」と上機嫌になります。

 映画には直接影響を与えない、何気ないシーンですが、私はここにプレンティスとの結婚についてのメタファーが隠されていると思いました。出されたアイスはプレンティスを暗喩しています。思ったものとは違うものが出てきたが(思っていた結婚相手とは違ったが)、食べてみると意外とよかった(実は意外といい相手かもしれない)。

 

 

この他にも見所は沢山あります。他にもキャサリンヘプバーンの慈愛に満ちた母親役も必見です。2人は結婚を了承してもらえるのか、結末は実際に見て確認していただけると幸いです。